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| お問い合わせ 034.「プリプリシール」の想い出 次男は今大学生です。 帰省して年末の片づけをやっています。 昨日は座敷の障子の貼り替え。今日は自分の部屋の片づけ。 そして、さっきお昼ご飯を一緒に食べていると、彼が 「プリプリシールが出てきた」 と言いました。 その時、私は一瞬何のことかわかりませんでしたが、『そういえば…』とかすかなイメージが浮かんできました。 そして次男の話を聞いているうちに、私が昔作った手製のシールのことだと思い出しました。 これです。 ところが、それだけではなかったんです。 次男に 「それ(シール)、全部持ってきてくれ」 と頼んで、持ってきてもらったのを見ると、…。 そこでやっと、私の脳裏に記憶の全貌がよみがえってきました。 そうだ。昔、こんなのを作ってたんだ! もう10年以上前のことです。 次男は絵を描くのが好きでした。 いろんな絵をたくさんかいていました。 そんな中から、次男が描いたうんちの絵をスキャナーで取り込んで、色を付けてシールにしたのが始まりなんです。 子どもはうんちが大好きです。 次男は、その私の手作りのシールをもらって大喜びでした。 そのうちに、次男がプリント(これも私の手作りの、次男のための専用プリントです)を100枚やり上げるたびに、私はもっと豪華なシールをあげるようになったんですね。 それがこれです。 300枚達成の記念シール。 400枚。 500枚。 さらに、さらに、プリントは増えていき、 1000枚を超え、 ついには、1800枚記念のプリプリシールを次男はもらうことになったんです。 ね。 すてきでしょ? これらのシールや、ほかにもいろいろな私手作りのものを、次男は捨てずに大切に持っていたのです。 あれから10年以上たって、今日、プリプリシールを再び目にした私の心の中に、ものすごい懐かしさがこみ上げてきました。 あのころは、毎晩子供のために、プリントを作っていたなあ。 子どもが喜んでくれるのがうれしくて、毎晩毎晩、それを結果的には何年間も続けたなあ。 …… 今では、もうそういったエネルギーはないですねえ。 私も歳を取りました。 でも、ああいうことをやってよかったなあ。そう思います。 家族のいろんな思い出がありますが、プリプリプリントとプリプリシールも大切な大切な思い出の一つです。 これから後、また10年以上たって(その時には私もおじいちゃんになっているかもしれません)、次男がまたこのシールを出してきたときには、それを見た私の心の中に、どんな気持ちが起こるのでしょう。 その時には、次男が自分の子供に、 「お父さんは小さいときにこんなものをもらってたんだよ」 と言いながら見せてあげているのかもしれません。 かけがえのない、人生の一幕のお話でした。
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